Kenmo流 中小型中長期投資法

投資戦略ノート

今回は、Kenmoさんの著書から学んだ「Kenmo流の中小型中長期投資法」についてご紹介します。

大きなリターンを狙える中小型株ですが、どのような基準で銘柄を選び、どのように企業を分析すればよいのでしょうか。具体的なチェックポイントや、投資家として取るべき行動についてまとめました。

1. 会社四季報でチェックすべき4つの基本条件

まずは会社四季報を使って、以下の4つの条件を満たす銘柄をスクリーニングします。

  1. 時価総額が50億円〜数百億円台 成長余地が大きく、株価が何倍にもなり得る中小型株を狙います。
  2. 上場から5年以内&チャートに過熱感がない 上場から5年以内で、株価チャートがヨコヨコ(横ばい)、または低迷していて過熱感がない銘柄を探します。(※該当する銘柄が見つからない場合は、対象を「上場から10年以内」まで広げます)
  3. 創業経営者(社長)が大株主トップ10に入っている 社長自身が多くの株を保有していることで、株価の動向に対して敏感になります。
  4. 数字に表れない「見えない強み」がある 社長の人間力、独自の組織風土、意外な参入障壁、地味だけどすごい特許技術など、決算の数字だけではわからない強みを持っている企業を選びます。

2. 業績とチャートのチェックポイント

スクリーニングした銘柄の中から、さらにチャートの形状や業績の中身を深掘りします。

  • 新高値のブレイクを狙う チャートが上場から2〜3年は横ばいで推移し、そこから急上昇して「新高値」を超えてきたタイミングに注目します。
  • 売上高10%以上の「連続増収」 売上高が前年同期比で10%以上の伸びを示し、連続で増収していることが欠かせません。
  • 減益の場合は「理由」を見極める 利益が減っていても、将来に向けた開発や設備投資といった「ポジティブな先行投資」による減益であればOKです。なかでも人材採用への先行投資は有望なサインです。
    • 逆に、事業がうまくいかず広告宣伝費がかさんだり、値下げ販売を余儀なくされているような「ネガティブな減益」は投資対象から外します。
  • IRへの積極性と下方修正の有無 IRに積極的であり、過去にたびたび下方修正を出していないかを確認します。
    • ※証券取引所のルールでは、売上高10%、利益30%以上の差異が生じた場合に業績修正の発表が義務付けられています。このルールを頭に入れておくことも大切です。

3. 足で稼ぐ!能動的な情報収集アクション

数字やチャートの分析だけでなく、自ら動いて企業の理解を深めることが、他の投資家に差をつけるポイントになります。

  • IR説明会に参加して「1つ質問」をする ただ話を聞くだけでなく、自分なりの仮説を立てて必ず質問をします。この能動的なアクションによって企業への理解が深まり、後で好材料が出た際に他の投資家よりも素早く対応できるようになります。
    • 【鉄板の質問テーマ】 人材採用、人材育成、組織のカルチャーについて。
  • 口コミサイトのチェック 「オープンワーク(OpenWork)」などの転職者向け口コミサイトを確認し、組織風土や内部のリアルな声を拾います。
  • 展示会や実店舗への視察 企業が集まる展示会に足を運んで情報収集を行います。BtoC企業であれば、実際に実店舗へ行って自分の目でサービスや商品の状況を確かめることが非常に重要です。

4. 中長期投資を成功させるための心得

最後に、中長期銘柄を保有する上で意識しておきたいポイントです。

  • あまり話題になっていない銘柄を狙う すでにSNSなどで大きく話題になっている銘柄ではなく、まだ注目されていない段階で仕込むことが大切。
  • 経営者の視座を確認する 経営者が目先の利益にとらわれず、「中長期的な目線」を持って事業を運営しているかどうかを見極める。

投資までのフローチャート

Kenmo流 中小型中長期投資法 プロセスフロー

STEP 1. 四季報スクリーニング(初期選定)
  • 成長余地が大きい時価総額50億〜数100億円台の中小型株
  • 上場5年以内(不在時は10年以内)でチャートが低迷・ヨコヨコのもの
  • 株価動向に敏感な創業経営者(社長)が大株主トップ10以内
STEP 2. 業績と「見えない強み」の精査
  • 前年同期比10%以上の連続増収が欠かせない必須条件
  • 減益でも人材採用や設備投資など「ポジティブな先行投資」ならOK
  • 独自の組織風土、参入障壁、地味だけどすごい特許技術などの強み
STEP 3. 能動的な情報収集(足で稼ぐ)
  • IR説明会で自分なりの仮説を立て、人材・組織カルチャーについて質問
  • OpenWork(口コミ)、展示会、BtoCなら実店舗で現場のリアルを確認
  • IRに積極的か、過去に下方修正を乱発していないかチェック
【除外】投資対象外
・値下げや売上不振の広告費による減益
・過去に業績下方修正をたびたび出している
・すでに話題化して過熱感がある
投資見送り
【合格】中長期ホールドへ
・経営者が中長期的な目線を持っている
・まだ世間であまり話題になっていない
・数年の横ばいから新高値を超えてきた
エントリー & じっくり保有

まとめ

Kenmo流の中小型中長期投資法は、四季報のデータだけでなく、経営者の資質や組織カルチャーといった「定性的な情報」を非常に重視しています。自ら仮説を立ててIRに質問したり、店舗へ足を運んだりする地道な行動が、大きなリターンを生むための鍵になりそうです。

なお、今回の記事ではこの投資法のざっくりとしたエッセンスの紹介にとどまっています。より具体的なスクリーニングの基準や、実践的なノウハウについてさらに詳しく知りたい方は、ぜひKenmoさんの著書を実際に読んでみることをおすすめします。

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